- 車椅子のお店YUA
- 母親にやさしい車椅子
母親にやさしい車椅子
ほんの些細な動作がきっかけ
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私の母親は杖を2本使わないと歩く事が出来ません。 昔から身体は丈夫な方では無かったのですが自宅の前の畑で野菜を作るのが 好きで夏にはトマトやきゅうりを作り冬には白菜や大根を楽しんで作っていました。 ムシが付いてなかなか難しそうでしたが楽しそうでした。 イチゴはいつも酸っぱくで子ども達は砂糖と牛乳をどばっとかけて スプーンでガンガン食べていたのを懐かしく思い出します。 でもそれがだんだん出来なくなり何年か前から家の中で過ごす事が多くなってきました。 ある日の朝なかなか部屋から出てこないので心配になって 見に行くと布団の上にうずくまっていました。 なんでも布団をたたむ時に不自然な動きをしたのか 突然腰がくだけ倒れこんでしまったという事でした。 毎日とる何気ない行動なのに、ほんの些細な動作がきっかけでこんなことになってしまいました。 それからしばらく寝返りすら困難になりトイレにも行けなくなりました。 動くと痛がり身体を横にし安静にする期間が続いた為みるみる足腰が弱ってしまいました。 歩くのを嫌がり這って移動する姿を見てこれではだめだと 思い近くのディサービスに通うことにしました。
大型スーパーには車椅子を設置されているお店も
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塞ぎこむようになった生活から少し気分もまぎれて来たのか少しずつ笑顔が出るようになって来ました。 最初はいつも迎えの車から自宅の玄関まで車椅子で来てもらっていたのですが、 これではだめだと思い少しずつリハビリを入れてもらったり、 これ以上悪くならないように工夫してもらった結果、 今のように2本の杖を使ってなんとか転ばないように歩行が出来るようになりました。 私も嬉しかったのですが私以上に母親も嬉しかったと思います。 それからというもの休みの日は可能な限り私の車に乗せてお買いものに行くようにしています。 以前は行くのを嫌がり「もういい。行きたくないし一人で言って来て」と言っていたのが 「お買い物に行く?」と聞くと「行こうか」と言ってくれるようになりました。 今では出かけるのにリハビリパンツとパットの生活ですがそれでも 自分から履き替えてちゃんと付けて行く用意をしてくれます。 上着を着て杖を持って以前とは大違いです。 車までは私の手を握り2人でゆっくり歩いて行きます。 こんな時間を何回出来るのかなぁと手のぬくもりを感じています。 そこから少しドライブをしお天気の良い日には青空の見える駐車場に止めそこからは車椅子に乗ります。 今では大型スーパーには車椅子を設置されているお店がたくさんあります。
お店の車椅子はなくてはならないもの
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でも数には限りがあるようで夕方や土日など休日に行くと使用中で 待たなければいけない時があるので我が家では平日の午後に行くようにしています。 最近の車椅子にはお買い物をし易いようにカゴを乗せられるものをセットすると 買い物カゴが車椅子に設置でき一緒に動いてくれるので大変便利です。 ちょっと大きいので角を曲がったり通路に はみ出て箱などが置いてあると通れない時があります。 そんな時は遠回りしたりよけたらいいだけなので全然大丈夫です。 これが無い時は母親が自分の膝の上にカゴを乗せて私が車椅子を押して大変でした。 キャベツやサツマイモなどあまり入れると重くなるので買う量にも注意が必要でした。 トマトジュースや牛乳など買いたいものはいっぱいあってもサイズを小さくしたり 制限していたのが好きなものが好きなだけ買えて母親は大満足です。 帰りの車では決まって「今日もぎょうさん買えたな。」と嬉しそうに話します。 1週間に1回か2回しか行けないのでこのお買い物は大切な時間です。 車椅子が無かったら母親のように歩行が困難な方は大変です。 我が家のように自宅に無い人用のお店の車椅子はなくてはならないものとなっています。